ディープ・パープルトリビュート 「Who do They think We are? -A Tribute to Deep Purple From Japan」


Who do They think We are ? -A Tribute to Deep Purple From Japan

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デーモン小暮&ルーク篁(聖飢魔II)、二井原実(SLY)、橘高文彦&内田雄一郎(筋肉少女帯)、藤本泰司(D.T.R.)など、日本のハード・ロック・シーンの主要メンバーが集まって作った、ディープ・パープルのカヴァー・アルバム。


曲目
1. バーン
2. スピード・キング
3. レイ・ダウン,ステイ・ダウン
4. ストレンジ・カインド・オブ・ウーマン
5. チャイルド・イン・タイム
6. レイジー
7. レディ・ダブル・ディーラー
8. ウーマン・フロム・トーキョー
9. ファイアーボール
10. ハイウェイ・スター

私が中学2年(14歳)の秋、吉永という当時のワル仲間が私に言いました。
「(矢沢)永ちゃんもよかばってん、こっちがもっといいばい。騙されたと思うていっぺん聴いてみろて」
吉永は黄金に輝くジャケットを私に見せました。
それが「ブラックナイト=24カラット/24carat」でした。
「B面2曲目のスモーコンザウォーター、最高ばい」「スモーコンザ・・・?」私は例に漏れずライヴ版「Smoke On The Water」を聴かされまして、例のリフにぶっ飛んでしまいました。
こんなカッコいい曲が世の中にあったのか!と。
余談になりますが、この吉永は後日、番長グループに取り入るために私を売りました。
吉永君、キミには蹴り一発を借りっ放しだから本ブログを見ていたら一度連絡くださいね♪。
ま、しかしこの吉永がいなかったら私はロックを聴かないままだった可能性もありますので、彼には感謝しなくてはならないのかも知れませんけどね。

パープルのトリビュートはやたら出回りました。
それらの中にはオリジナルに大胆なアレンジを加えたり、独自の解釈を与えてリズムを変えたり、あらゆる手を施した結果、原曲がどうであったのかわからなくなるような出来栄えも散見された訳です。
それじゃ駄目だろ!リスペクトが足りん!って事で立ち上がった日本人プレイヤー軍団によるパープルへの熱い思いが詰まったアルバムが本作です。
参加ミュージシャンは多彩です。聖飢魔Ⅱのデーモン小暮閣下、パワーヌードの森川之雄、元VOWWOWの人見元基、元LOUDNESの二井原実らをヴォーカルに、ギターは梶原章ら、キーボードには伝説のパープルコピーバンド「紫」からジョージ紫まで参加。
とりわけパープル人気が高いと言われる日本が世界に誇る一流ミュージシャン達が愛を持って己の技を惜しむことなく注力しています。
選曲も文句なしでしょう。「Burn」~「Speed King」と続くオープニングで聴く者は圧倒されます。
「Made In Europe」ヴァージョンですかね、「Burn」での閣下の歌声は伸びのある高音が綺麗ですし、「BBC Live」風「SpeedKing」での森川のスクリームは本家を超越しています。
他にも「Fireball」でのツーバスオープニングなどに見られるように、種々のライヴヴァージョンが出回っているパープルを良く聴き込んでいるんでしょうね、それぞれのヴァージョンでの演奏が聴き所。
マニアならニヤリとさせられます。「Lady Double Dealer」での人見元基のヴォーカルも最高ですし、意外なのが「Made In Japan」ヴァージョン「Highway Star」。
ヴォーカルは本業がベースの人なんですね。なかなかのライヴインジャパンヴァージョンが楽しめます。

やはり日本の技術は大したもんだなと感じます。世界をあっと驚かせるような目新しい発明は少ない代わりに、オリジナルの徹底した研究と忠実な再現においては右に出る者が居ない。
それが日本が誇る技術力だと思うわけです。少なくともパープルトリビュート作品としては他に類を見ない優れものです。
しかし、吉永もまさか中2の時に紹介したアルバムが私の人生にここまで影響を与えるとは思わなかったでしょうね。