プリンセス・プリンセス「The Last Live」


The Last Live

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ガールズ・バンドの一時代を築いたプリプリが5月31日に日本武道館で行なった解散ライヴの模様を収録したアルバム。


曲目

(ディスク1 )
1. セヴン・イヤーズ・アフター
2. オー・イエー!
3. ゴー・アウェイ・ボーイ
4. 世界でいちばん熱い夏
5. ジュリアン

(ディスク2 )
1. M
2. ロマンシン・ブルー
3. ガールズ・ナイト
4. ロック・ミー
5. ギターマン
6. へっちゃら
7. パイロットになりたくて
8. フライ・ベイビー・フライ
9. ゲット・クレイジー!
10. ダイアモンド
11. 19グローイング・アップ~オーデ・トゥ・マイ・ブディ


最近、You Tubeでプリンセス・プリンセスのラストライヴヴァージョンの「Guitarman」を見てから、狂ったように頭の中でこの「Guitarman」が流れっぱなしです。
まー、出来のいい曲ですね~。下手なヘヴィメタルバンドよりよっぽど強力でハードにドライヴしてます。
オープニングの加奈ちゃんのギターなんて最高ですよ。
これぞロックだ!って感じで観衆を煽る姿も堂に入ってますわ。

可愛い加奈ちゃんが、ここまでなり切ってハードなギターサウンドを奏でるともう、カッコいい!最高!って叫んでしまいたくなりますし、たいしたフレーズは弾いてないんですけど充分にロックしてます。
使ってるギターもギブソンのSGですから典型的ハムバッカーの骨太サウンドですもんねぇ。
加奈ちゃんってテクはそれほどでも無いんですが、印象的なリフやフレーズを生み出してますし実に効果的な弾き方しますよね。
一説によればヴォーカルの奥井香のほうがギターが上手いとか言われてますが(彼女はマルチプレイヤーだそうで、何でも出来るそうです)、ギターに対する拘りというか、ハードロッカーとしてのスタイルに対する拘りを感じて共感してしまいます


この「Guitarman」、良く聴くと相当練りこんで作ってあることに気付きます。
タイトルや歌詞に合わせてギターを前面に出してハードなリフを効かせ、そのリフではAを基調としたハードロックでは王道のコード進行を使用しています(このパターンはウリが在籍した頃のスコーピオンズが好んで使ってました)。
歌詞はダブルミーニングかと思ったんですがどうですかね。
プリプリのキャラを考えるとあまりエッチな歌詞ではないんでしょうか。
演奏面では、ギターのハードサウンドを活かすために前半は敢えてキーボードを入れていません。
またなにげにベースラインがいいんです。
お姉キャラの彼女、実に効果的な仕事してます。
一本調子になりがちな8ビートのロックンロールですが、ハイライト部に敢えて入れたブレイクがまた効果的ですし、その後の復調からの盛り上がりも最大の効果を発揮してます。
出番が比較的少ないキーボードですけど、そのブレイク時には
存在感を見せつけ、彼女に合わせて結構難しいキメをバンドでやって見せます。
当然の話ですけど相当に練習したんでしょうねえ。
このキメ、なかなか難しいタイミングですよ。
フロントマン達を見守るお母さんキャラのドラマーもいいです。
女だてらにしっかりリズムをキープしながらバンド全体をコントロールしてます。
奥井香のヴォーカルは好き嫌いが別れるところでしょう。
拳が効いてたりしますからね。
しかしその歌唱力については疑う余地はないはずですし、パフォーマンスもたいしたもんです。
何より、バンドを引っ張ってますよね。
ステージのサウンドはドラマーとベーシストがセットで要(かなめ)になり、バンド本体での要は奥井香だと感じます。

こうして観ていると、部活の主将チックなリーダーシップを持っていそうな奥井香を中心として、肝っ玉母さんキャラのドラマー、お姉キャラのベーシストが冷静に守備を固めて、彼女たちに守られる形でお嬢さんキャラのキーボーディストが彩りを添えて、ハードロッカーの加奈ちゃんがリフを弾きソロをキメる、と。
曲のみならずルックスやキャラの面でも実にいいバンドだったんだなーと改めて感じ入りました。
女の子だけのバンドですから色々揉めたりしたんでしょうけどね。
そこはヴォーカルやベースがまとめたんでしょうか。

うーん、あるバンドを1曲の動画からここまで洞察したのは初めてですね。
なかなか面白かったですよ。
しかしプリプリ、実にいいバンドでしたね~