松本孝弘(B'Z) 「Rock'n Roll Standard Club」


Rock'n Roll Standard Club

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B’zの松本孝弘がソロ・プロジェクトとしてこしらえたロック名曲集。


曲目

1. アイ・ガット・ザ・ファイアー
2. フール・フォー・ユア・ラヴィング
3. コーズ・ウィヴ・エンデッド・アズ・ラヴァーズ
4. イントゥ・ジ・アリーナ
5. ロックンロール,フーチー・クー
6. ムーヴ・オーヴァー
7. ライフ・フォー・ザ・テイキング
8. サンセット
9. ウィッシング・ウェル
10. コミュニケーション・ブレイクダウン
11. ミストリーテッド

B'Zって変わった存在ですよね。CD売上が国内で7,500万枚以上だと言うのに、市井に彼等の曲が定着しているとは感じませんし、アジアで初めて「ロックの殿堂」入りを果たした割には、誰もB'Zをロックユニットとは思っていない、ただのJ-POPバンド扱いですよ。
実に摩訶不思議なユニットです。何故B'Zが私らロックファンから見向きもされないかと言うのには種々の理由があると思うんですが、ひとつには彼らの露骨なパクリがあるんじゃないでしょうか。
私の知っている限りでもAC/DC、エアロスミス、ZEP風の作品があります。
そんなB'Zを見ていると、ロックを知らない素人相手を有名どころのパクリ曲で食い物にするとは許せん!みたいな義侠心?が働いたりします。
いつも思うことですが、どんだけギターが上手かろうが、ヴォーカルが良かろうが、いい曲が書けなきゃ駄目って事です。少なくともプロである以上はですね。

と、随分偉そうに言ってしまいました。すんません。
さて、本作は松本氏自身のギタースタイルに影響を与えたであろうアーティスト達の名曲をカヴァーしているアルバムです。
トリビュートアルバムと呼んでも差し支えないでしょう。
私と世代が近いせいか、網羅された曲は馴染み深いものばかりです。
ロニー・モントローズ、ジェフ・ベック、ゲイリー・ムーア、マイケル・シェンカー、ジミー・ペイジ、そしてリッチー・ブラックモアと、当代切ってのカリスマギタリストばかり。
選曲がいい上に、さすがに凄腕の松本氏だけあって聴き応えあります。

本作の聴き所はツウィンザーとかいうデュオに在籍している(現在も?)生沢祐一氏のパワフルでソウルフルなヴォーカルです。
一発目の、モントローズ「I Got The Fire」からぶっ飛びました。
凄いシンガーが居たもんです。デイヴィッド・カヴァーデイルばりのヴォーカルです。
元VOWWOWの人見元基氏も頑張ってジャニス・ジョップリンの「Move Over」を熱唱しています。
個人的に出来がいいなと思うのは上述の「I Got The Fire」、ホワイトスネイクの「Fool For Your Lovin'」、ジェフ・ベックの名曲「哀しみの恋人達/'cause We Ended As Lovers」、マイケル・シェンカー・グループのキラーチューン「Into TheArena」、ゲイリー・ムーアの十八番「Sun Set」、元基氏が歌うZEPの「Communication Brake Down」、そしてディープ・パープルの「Mistreated」です。って殆どですね。

折角凄腕なんだから曲で勝負してよと思ってしまう松本氏。
歴史に残るようなカッコいい曲を書いて欲しいものです。