コージー・パウエル 「ヴェリー・ベスト・オブ・コージー・パウエル」


ヴェリー・ベスト・オブ・コージー・パウエル

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ロック界のさすらいの天才ドラマー、コージー・パウエルのソロ・ワークからのベスト・セレクション。

曲目

. コズミック ハイウェイ
2. キラー
3. スウィート ポイズン
4. ザ・ローナー (ジェフ・ベックに捧ぐ)
5. オーヴァー・ザ・トップ
6. キャット・ムーヴス
7. サンセット
8. ホット・ロック
9. ザ・ブリスター
10. アップ・オン・ザ・ダウンズ
11. フォーミュラ・ワン
12. ダートモア
13. 633部隊
14. オクトパス
15. ビッグ・カントリー
16. ザ・ラットラー

ちょっと変わったところを紹介します。
日本で最も愛されたロックドラマーと言えばコージー・パウエルをおいて他には居ないでしょう。
お揃いのウルフカットでジェフ・ベックの兄弟と言われたルックスに加えて豪快無比なドラミングを駆使し、ライヴではチャイコフスキーの「1812年」をフューチャーしたド派手なドラムソロを披露。レインボーでのリッチー・ブラックモアとの壮絶なバトルは未だに語り草になっているほど。
ツーバスを多用したパワフルなドラミングは多くのロックファンを魅了し続けました。
そのコージーは現役時代に何と3枚ものソロアルバムをリリースしていました。
ドラマーがソロアルバムを出すなんて前代未聞だったんじゃないんでしょうか。
それほどの人気だったわけです。
ドラマーのソロアルバムと聴くと、え?ドラムソロが延々と続くアルバムなの?なんて驚く人もいるかも知れませんが、そんな野暮なアルバムを作るコージーじゃあありません。
ちゃーんと役者を揃えて、特別ナイスな曲を散りばめてあります。
コージーって人はジェフ・ベック・グループやレインボー、マイケル・シェンカー・グループ、ホワイトスネイク、ブラック・サバス、EL&Pあたりを転々として「渡り鳥」と呼ばれましたが、好みの音楽って結局どういうタイプだったんでしょうね。
ハードロッカーかと思えば、そうでも無かったりする、ちょっと掴みどころの無いプレイヤーです。ただ、ドラマーらしく、そこにビートがあれば良し、だったみたいです。

本作は、その3枚のアルバムからピックアップされたベスト盤です。選曲に文句なしです。音質も最高。当時レインボーに在籍していたコージーは、レインボーとの音質の差をどう感じたんでしょうか。
まさに月とすっぽんですよ。
参加ミュージシャンは豪華にして多彩を極めます。
ギターに孤高の天才ジェフ・ベック、人間国宝ゲイリー・ムーア、かつてリッチー・ブラックモアの代理でディープ・パープルのギタリストを務めたことのあるデイヴ・クレムソン、ホワイトスネイクのバーニー・マースデン他を起用。ベースには元クリームのジャック・ブルース。キーボードに当時レインボーに居たドン・エイリーと大御所ジョン・ロード。
何と贅沢な布陣でしょうか。
まさに当時のブリティッシュ・ロック界の重鎮達ばかりです。

お奨めは一発取りの「Killer」、ジェフ・ベックに捧げるというサブタイトルのついた「The Loner」、ゲイリー・ムーアが気に入って何度と無くステージで演奏し、また日本ではB’Zの松本がカヴァーした 「Sunset」、物凄くファンキーでR&Rする「Fomura One」、ゲイリー・ムーア節炸裂の「Dart Moore 」あたり。

絶大なる人気を誇り、派手なパフォーマンスと無敵のドラミングを身上としたコージーも98年に自動車事故で亡き人となりました。
最後に乗っていたクルマはSAABでした。
今に始まった話ではありませんが、才気あるミュージシャンの早すぎる死が多過ぎる気がします。合掌。