ジューダス・プリースト 「Turbo」


Turbo

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86年発表の通算10作目。プリースト史上最も賛否両論を浴びた問題作で、シンセサイズド・ギターなどの最新テクノロジーを駆使し、{モダン}をテーマにヘヴィ・メタルの新境地を切り開いた名盤。

曲目

1. ターボ・ラヴァー
2. ロックド・イン
3. プライヴェイト・プロパティ
4. ペアレンタル・ガイダンス
5. 野獣のロックン・ロール
6. 孤独の叫び
7. 狂乱の夜
8. 愛に飢えて
9. レックレス
10. オール・ファイアード・アップ
11. ロックド・イン(ライヴ)

ジューダスが来日するそうですね(2008年9月)。
FMを聴いていましたら普段は絶対にオンエアされなさそうなザクザクしたヘヴィメタルが来日記念とかでかかってました。
まー、このバンドは頑固一徹というか、ヘヴィメタル以外の分野には絶対に手をつけませんよね。
良く言えば芯が通っていて方向性がブレない。
悪く言うとワンパターンってとこですか。

ジューダス=ロブ+グレン・ティプトン+K.K.ダウニング+イアン・ヒル+αって公式は絶対です。
このイアン・ヒルというベーシストも、絶対に前面に出ることなく常に3人のフロントマンの陰に隠れていますけど、縁の下の力持ちに徹していますねー。
ジューダスの曲ってまったくと言っていいほど遊びが無いのでドラマーやベーシストは大変でしょう。
メイン作曲はリードギターのグレン・ティプトンがやっていますし少なからずK.K.ダウニングの力も加わっているんでしょうから、複雑な展開の曲調でも自分達はいいでしょうが周囲は大変です。
何しろ全てリフ、リフ、リフですからね。
展開も忙しいし変調も多いし。
私がメンバーだったらイヤになること間違いなしです。

本作はジューダスがメジャーになりかけの頃、アメリカ進出を狙った作品として知られています。
オープニングの「Turbo Lover」はギターシンセサイザーという珍妙なエフェクターを用いているようですが、大して効果的とも思えません。
しかしながら曲の出来はすこぶる良くてジューダスの曲の中でも評価が高いですね。
本作最大の問題作が「Parental Guidance」です。
これ、直訳すると「保護者同伴」みたいな意味ですので、おそらくティーンのリスナーをターゲットにした曲なんでしょうけど、従来からのファンは「アメリカに迎合し過ぎ。ジューダスはもっと愚直にヘヴィメタ一直線であるべきだ」と非難囂々でした。
彼らの気持もわからんではないですが、なかなかどうして良く出来たポップソングだと思います。

今じゃすっかりトドみたいになってしまったロブですが、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。
ただハイトーンはさすがに無理でしょう。
シンガーの高齢化は彼らに限った話じゃありませんが、90分ステージでの選曲って難しいでしょうね。