ディープ・パープル 「Made In Japan」


Made In Japan: 25th Anniversary Edition

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1972年に発表、いまや伝説的なライヴ・パフォーマンスが披露されハード・ロックの真髄を伝えるライヴ・レコーディングのひとつと世に評される作品。

曲目

ディスク:1
1. Highway star
2. Child in time
3. Smoke on the water
4. Mule
5. Strange kind of woman
6. Lazy
7. Space truckin'

ディスク:2
1. Black night
2. Speed king
3. Lucille

下手な解説は不要でしょう。全盛期のイアン・ギラン、リッチー・ブラックモア、イアン・ペイスが揃えば物凄いパフォーマンスを発揮出来るであろうことは想像に難くないんですが、そこにロジャー・グローヴァーの作曲能力、ジョン・ロードのキチガイめいたオルガンサウンドが拍車をかけて、本作をロック史上最高にして地上最強のアルバムにしています。
恐ろしくうねり狂うサウンドを駆使する脂の乗りきった凄腕職人達が、珠玉の名曲ばかり演奏する訳ですから聴いていて寒気を覚えるほど凄い仕上がりです。今日まで続くディープ・パープル伝説はほぼ本作で作り上げられたものではないかと私は思っています。

リッチーのストラトってテープレコーダを使用したナチュラルディレイ以外にエフェクターは特に用いていなかったと思うんですが、本作では最適な歪みと充分なドライヴ、素晴らしいサスティーンを得ています。本作のメインの録音場所となったのは、音響には定評のある大阪フェスティバルホールですからね。
リッチー生涯の中でベストなサウンド、プレイと言えるでしょう。
また、ピックアップやトーンの切り替え、アーミングなどの小技も実に光っています。
また第二期の特徴であるギターとベースがユニゾンを奏でる部分も効果的ですね。
そして何よりもジョンのオルガンです。第三期以降は普通のハモンドオルガンサウンドになってしまい、少しだけスカスカのサウンドになってしまった感があるんですが、この頃のジョンのオルガンは歪んでいて凄みあるリフを奏でてくれました。
それがバッキングリフを補強して、カッコ良さを際立てています。

「ライヴ・イン・ジャパン」ではなく本作を推したのは、アンコールナンバーの「Speed King」「Black Night」、「Lucille」が収められているからです。
「Black Night」は「24 Carat」で知っていましたが、本作の録音状態が段違いに良いですし、「Speed King」はもう、何だかわからないくらいに凄い。
ヘッドフォンで大音響にして真面目に聴くと汗ぐっしょりになります。

思春期の頃、私は良く言ってました。
「ライヴ・イン・ジャパンを聴いた上でZEPを支持するのなら仕方が無い」と。
今でもその気持ちに変わりは無いですね。本音を言いましょうか。
黙ってこのアルバムを聴け!と。