RCサクセション RHAPSODY


ラプソディー

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RCサクセションの1980年4月5日、久保講堂にて行われた「RHAPSODY」ライヴを収録したアルバム


曲目

ディスク:1
1. Opening MC
2. よォーこそ
3. ロックン・ロール・ ショー
4. エネルギー Oh エネルギー
5. ラプソディー
6. ボスしけてるぜ
7. まりんブルース
8. たとえばこんなラヴ・ソング
9. いい事ばかりはありゃしない
10. Sweet Soul Music~The Dock Of The Bay

ディスク:2
1. エンジェル
2. お墓
3. ブン・ブン・ブン
4. ステップ!
5. スローバラード
6. 雨あがりの夜空に
7. 上を向いて歩こう
8. キモちE
9. 指輪をはめたい

ディスク:3
1. よォーこそ (イントロダクションのみ)
2. エネルギー Oh エネルギー
3. ブン・ブン・ブン
4. スローバラード
5. 雨あがりの夜空に
6. キモちE

RCは近代日本ロックのひとつの完成形であり、後の日本ロック界に多大なる影響を与えた偉大なバンドです。
和製ロックについてはキャロルや山下達郎、竹中尚人(チャー)、サンハウスなどによる功績も見逃せませんが、この「和製ロック」という言葉には、しょせんはイエローモンキーによる舶来ロックの上っ面コピーだ、志が低いというニュアンスが含まれていたことも否定出来ません。
そういったネガティブなイメージをぶち壊して日本語ロックを広く普及させた彼らの功績は大きいはずです。
それまでの和製ロックはどうしても日本語歌詞に無理があり、キャロル以降はサビに英語を使うという安
易な方向に向かいつつありましたが(現在でもそれは続いてますがね)、RCでは清志郎の魂のこもったヴォーカルがスムーズにビートに乗ったことでリスナーに一切の違和感を感じさせませんでした。
と書くと1行で済んでしまいますが、それは実は凄い偉業なのです。

RCと言えば忌野清志郎でしょう。彼の「愛し合ってるかい!」という有名なMCはソウルの大御所:オーティス・レディングの言葉でした。清志郎はソウル、R&B、ロックンロール、フォークなどあらゆる音楽性を持ちながら、そこに清志郎独自の世界観による歌詞を織り込んだ上で、グラムロック的なルックスを身にまといました。
そこにはセックス・ピストルズの影響もあったのでしょうからパンクの要素をも含んでいることになります。
また過激な歌詞や言動でも知られており、なかなか骨太なロックンローラーだと認知されていますね。

RCについて語り始めるととてもスペースが足りません。とにかく、音楽性やアティトュードに関しては時代を先取りしていた感があります。
なのでオススメするアルバムは「ラプソディー」だけではなく全てのアルバムを聴いて欲しいというのが個人的な要望です。
が、そうもいかないでしょうからRC初心者はベスト盤などから入ると良いかと思います。
ただ、個人的にはどうしても仲井戸麗市(チャボ)のギターが許せないので、小川銀次のいる「ラプソディー」を挙げた次第(清志郎の言った『ストーンズにヴァン・ヘイレンが居るような感じだった』は全くもってその通りの印象です)。
好きな曲は数多く、RCライヴの有名なオープニング曲で当時のアマチュアバンドがこぞって真似た「よォーこそ」、シンプルな1コード進行がカッコいい「ロックンロール・ショー」、ヒットシングル「トランジスタラジオ」、生活の実感溢れる「ボスしけてるぜ」(若者労働者の勤労意欲を阻害するとかの難癖で放送禁止になったというイワクつき)、名曲「スローバラード」、パンキッシュな「キモちE」、『日本の有名なロックンロール!』というMCがお約束だった坂本九による「スキヤキソング」を大胆にアレンジした「上を向いて歩こう」、ヘヴィでタイトル通りの「ドカドカうるさいR&Rバンド」あたり。
日本ロックの黎明期を支え、完成まで持って行った伝説バンドのパフォーマンスを感じて下さい。

なお、忌野清志郎は咽頭がんと闘病中です。彼の復帰を心待ちにするファンは数多いのではないでしょうか。
それほど日本のロック界に必要な人物なのです。