ザ・ランナウェイズ 「ライヴ・イン・ジャパン」


ザ・ランナウェイズ・ライヴ・イン・ジャパン(紙ジャケット仕様)

新品価格
¥4,500から
(2014/5/19 14:38時点)



1977年に行なった初のジャパン・ツアーの中から新宿厚生年金会館と、渋谷公会堂での公演の模様を収録したライヴ・アルバム。


曲目

1. クイーン・オブ・ノイズ
2. カリフォルニア・パラダイス
3. オールナイトでぶっ飛ばせ
4. ワイルド・シング
5. ゲッティン・ホット
6. ロック・アンド・ロール
7. ユー・ドライヴ・ミー・ワイルド
8. ネオン・エンジェル
9. ホエア・ザ・ボーイズ
10. チェリー・ボム
11. アメリカン・ナイツ
12. カモン

ガールズロックバンドの始祖的バンドです。
シェリー・カーリー、ジョーン・ジェット、リタ・フォード、サンディ・ウェスト、ジャッキー・フォックスの5人によって編成された平均年齢16才のバンドでした。
日本で宇多田ヒカルがデビューした時、「16歳でここまでやるとは凄い」等といった論評をよく見聞きしました。
確かに宇多田さんはたいしたものですが、ランナウェイズを知っている私としては、16歳という年齢にはさほど驚かなかったことを覚えています。
ランナウェイズの実質的リーダーだったジョーンやリタの目指すところはスージー・クワトロだったんでしょうね。
当時、革ジャン、革パンツに身を包んでベースギターを持ちながらシャウトするスージーは絶大なる人気を誇っていました。
彼女たちがスージーに憧れを持つのは当然だったことでしょう。ただし、スージーの作品はR&B色が濃かったりするんですが、ランナウェイズではブルースの香りはしません。非常にストレートなR&Rです。
カテゴライズ好きな日本人は彼女たちをパンクロックバンドに分類したがりますが、要するにロックン
ロールバンドです。
特筆すべきはリタのギターじゃないでしょうか。かなり上手いです。彼女が来日した時のインタヴューで、お気に入りギタリストとして、リッチー・ブラックモアとジェフ・ベックの名前が挙がってるんですが、なるほど確かにリタのギターは基本に忠実な、破綻の無いフレーズを奏でています。
あと、忘れてならないのはシェリーのコスチュームです。
当時中学生になったばかりであった私は、彼女のいでたちに鼻血が出そうになった覚えがあります。
それは世界中の男どもも同じ気分だったようで、それが災いしてシェリーに人気が集中し過ぎたあまり、他のメンバーとの確執が生じてバンドはあっと言う間に駄目になりました。皮肉なものです。

さて、本作です。日本初来日にして最後のステージを録音してあります。音質、バランスともに文句ありません。
繰り広げられる楽曲も演奏も荒削りですがかなり出来が良いと思います。
個人的には有名な「Cherry Bomb」と「Neon Angels」、オープニングの「Queen Of Noise」あたりがお気に入りです。
シェリーの歌もいいです。
短命で終わってしまいましたが、思春期のアメリカ娘達のパフォーマンスを楽しんで下さい。